社会人一年目は税理士という資格取得を目指しながら、会計事務所兼コンサルティング会社に勤務
社会人一年目は税理士という資格取得を目指しながら、会計事務所兼コンサルティング会社に勤めるようになりました。
私は大学生時代から、一般企業に就職してそこの会社で定年まで一生懸命頑張ろうという気持ちは一切なかったので、いわゆる就活というものをした事がありませんでした。
なので、大学三年生途中から四年生途中までの約一年間を就職活動に使っている周りの学生を見て、「時間がもったいないな~」とか「なんでみんな大企業とか上場企業とか有名企業ばかり行きたがるのかな~」とか「中小企業とか小さい会社なら自分の力を発揮できる機会が沢山あるんじゃないかな~」と言った感じの事を思っていました。
話しを私の仕事に戻しますと、最初に勤めた会社では社長が税理士業務に留まらずいくつかの会社を運営してコンサルティング業務もやっていたので、私はそのコンサルティング業務のお手伝いもさせて頂き、経理指導や税金計算業務が中心の会計事務所だけではできない業務経験を沢山させてもらいました。
また、その会社の社長は礼節にとても厳しい方で、社会人として、ビジネスマンとしての基本を一から教えて頂いた事を今でもよく覚えています。
何年か前に天国に旅立たれてしまったのでもうお会いすることはできませんが、思い出すたびに感謝の気持ちでいっぱいになります。
税理士を目指すよりも企業運営に興味を持つようになり、一般企業の中で経理業務をやるために28歳でまた転職を・・・
上記の会計事務所兼コンサルティング事務所では、社長と副社長の方が本当に何もできない私の事をよく面倒を見てくれたのですが(一度、スーツとネクタイを買って頂いたことも・・・)、一般企業への転職を熱望する私は日に日にその思いが強くなり、当時の社長・副社長には引き止められましたが、何度も頭を下げてその会社を辞めさせていただきました。
とは言うものの、次の勤務先企業が決まっていたわけでは無かったので、辞めた時点から初めて次の会社探しをスタート、というとてもリスクの高い転職活動をすることになってしまいました。
28歳にして半年間、アルバイトをしながら会社探しをする毎日(・・;
退職後スグにハローワークに行ったり人材紹介会社に登録して新しい就職先を探し始めましたが、社会人になってから二年半でスグに会社を辞めているという事もあり、就職希望先企業に履歴書を送っても送っても、書類審査で落ちてばかりでとにかく面接に進むことができませんでした。
また情けない事に、28歳になってもまだ実家住まいだったのが幸運で、親に頭を下げて飲食は助けてもらっていたので、パソコン入力(キーパンチ)のアルバイトをしながら日々の生活を送ることはできていました。
この半年間は、家に引き籠るほどの事はありませんでしたが、自分に自信を持てず悶々と毎日を過ごしていたような気がします。
これもまた今よく考えてみると、当時付き合っていた今の妻は、よく私と別れずにいてくれたな~と、頭が下がる思いですね。
ハローワークと人材紹介会社に通い続けていたある日、ぜひ一度面接に来てください、との朗報が・・・
私が28歳の時、1998年当時は、まだインターネットが今ほど普及していなかったので、転職支援サイトのエンジャパンやリクナビ、ビズリーチ、転職エージェントのマイナビエージェントやリクルートエージェント、JACリクルートメントなど、今では良く聞く転職支援サービスを提供する会社は殆どありませんでした。
また、今では第二新卒という言葉が当たり前に使われていますが、当時はまだ「就職して1年や2年で会社を辞めるなんてとんでもない」、と言われるような時代で、 特に社会人になって1、2年目で会社を辞めるというのはかなり冒険的な行為だと思われていたでしょうし、「採用してもどうせスグに辞めるだろう」と言う見られ方をしていたと思います。
それから2~3年ぐらい経ってようやく、転職支援サイトや転職エージェント、人材紹介業を展開する企業が増え始めたのではないでしょうか。
なので、その時私がやっていた転職活動(就職活動)と言えば、ハローワークや首都圏沿線の駅沿いにある小規模な人材紹介会社に登録して、募集情報があればハローワークや人材紹介会社の窓口にお邪魔して企業からの募集情報や内容を聞き、良さそうであれば手書きの履歴書とパソコンで作った職務経歴書を募集企業に送って書類審査を受け、先方の面接官の目に留まれば初めて面接に行く、と言ったような紙ベースでのアナログな転職活動をしていました。
そのような努力の甲斐あってか、人材紹介会社から連絡が入り、会計事務所での月次締め処理業務の経験および給料計算などの労務業務の経験というところで注目され、面接の機会を作ってくれる会社があるという話しを頂きました。
そして、一般企業の経理総務部の人員の募集で断る理由は一つも無かったので、面接の機会を設けて頂き、直属の上司になる予定の経理総務部長の方とお会いして色々と話しをさせて頂き、見事、採用して頂けることになりました。
その会社は10人から15人規模の小さな会社で、売上を上げてくれる営業部と経理総務部の二つの部署しかありませんでした。なので、経理総務部と言っても業務は多岐にわたり、請求書の発行から日常の仕訳業務や月次締め処理、勤怠管理や給料計算や年末調整などの労務業務、いわゆるバックオフィス系の業務を網羅して経験できたので、会社の仕組みを理解するにはとても良い環境で様々な仕事を経験させて頂く事ができました。
この会社での経験が、後々の数々の転職に多いに役立つことになるのですが、会社の業務の根幹に関わるオペレーションの最初から最後までの流れを感覚的に理解することができたのは、50歳になった今でも大きな財産になっています。
と、ここまでが私の20代での転職経験となります。
20代の転職歴の総括
で、私の場合の20代の転職がどういう感じだったかと言うと、社会人になった当初は税理士という資格を取得していつか独立しようなどと夢は持っていましたが、いざその税理士の皆さんが仕事をしている会計事務所で一緒に仕事をしてみると、20代前半の何もわかっていない若造のくせに、どうもこの仕事は自分には合わないなーと、税理士の資格に合格できない言い訳をするように一般企業の経理志望に考え方をシフトして行きました。
結果的にはそれで良かったので後悔はしていませんが、今振り返って考えると、社会人になる前に、あるいは社会人になってスグに自分が本当にやりたい事を見つけられていなかったので、そういう意味では自分は世の中に対して甘い考えを持っていたんだ、と反省もしました。
また、社会人になって二年半ぐらいで会社を辞めている私を採用してくれた当時の部長には改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。
本当にありがとうございました。
でもそう考えると、社会人二年半目で次も決まらないまま退職したにもかかわらず、なんとか転職先を見つけることができたので、実は自分て凄く幸運な人生を送ってきているんだなー、とも思ったりしています。
30代の転職、に続く・・・
転職すればすべての問題が解決する、というわけではありませんので、冷静に立ち止まって考える時間も必要です。