そもそも、今なぜワークライフバランスと言う言葉をよく聞くようになったのでしょうか。
ワークライフバランスとは、一言でいえば「仕事と生活のバランス(調和)」と言う風によく言われますが、なんだか漠然とし過ぎていますよね。
どちらかと言うと欧米先行で使われるようになったかと思いますが、日本ではここ数年、政府が働き方改革の実施を声高に唱えるようになり、それに伴い、時間外勤務の縮小や三六協定制度の厳格化、インターバル勤務の指導・推奨など、企業に様々な制度改革が求められるようになり、各個人も自分の生活と仕事との関わりを考えなければならないターニングポイントに来たのではないかと思われます。
日本でも早くワークライフバランスの充実を考える時
例えば、働き方改革を提唱する第一人者と言っても過言ではない株式会社ワークライフバランスの代表の小室淑恵さんのような方に言わせれば、「既に欧米からは遅れをとっており、日本人として早く取り組まなければならない問題なんです」と言うことを講演などでもよくお話しされています。
私自身も、自分が勤める会社では総務人事という仕事に就いている関係で、社員の働き方改革や福利厚生制度などを常に見直し、新しいムーブメントにもキャッチアップしていかなければならないのですが、そもそも、もっともっと手前の部分で、有給休暇の消化率の悪さ、フレックスタイム制はあっても名ばかり、という会社も多いのが現実のため、ワークライフバランスを重視した考え方、ワークライフバランスの充実したライフスタイルを送っていこうという考え方の浸透のためには、まだまだ草の根活動的なことも必要なのではないかと、個人的には考えております。
幸い私が勤めている会社は、繁忙期や期限付きの仕事があるときは別にして、時間外残業をすることはあまりなく、時間外労働が20時間行ったら多過ぎ、10時間だと結構残業してますね、と言うような具合で時間外労働をする事へのマイナスイメージが定着しているので、比較的定時で帰りやすいというのは有難い文化だと思っています。
また、有給休暇の消化率についても、営業のような部署を除けば50%から、中には100%という人も1割ほど居るぐらいです。
部署内では部下が上司に有給取得の申請をしやすくして有給休暇は比較的取得しやすい雰囲気になっているので、過去に自分が勤めてきた幾つかの会社と比較しても一番有給休暇を取得しやすい雰囲気なのは確かです。
さすが外資系と言う感じなのでしょうか。
フレックスタイムも申請などなく毎日当たり前のように使えるので朝が楽です
フレックスタイム制も名ばかりではなく、申請の必要もないので、全社員がほぼ毎日フレックスを活用しているような社員思いの良い会社となっています。
上記のように社員想いの福利厚生の充実した制度を維持するためには、ある部署やある社員に過度に仕事が集中し過ぎる事が無いように、必要な人員は必要なだけ揃える必要があるでしょうし、その分のコストは利益からしっかりと賄えるようにしなければならないので、充分な売上利益の確保もまた重要な課題の一つになってくると思います。
ちなみに、私が今まで6回の転職をしつつその都度勤めてきた会社では、有給休暇を取るのもままならず、「フレックスタイム?、何ですかそれ?」というような会社ばかりだったので、今の会社に転職して特に事前申請などすることなくフレックスタイムを毎日普通に利用できるだけでもとても有難い事だと思っています。
いま勤めているのは20人規模の外資系の中小企業ですが、今まで何度か転職をしてきて、これほど社員各個人のペースで仕事をさせてもらえる会社というのも初めてなので、会社自体が持つ文化とか雰囲気とかにも理由があるのかもしれません。
ただ、残業は一切せずに仕事よりも何よりもまずは自分の生活や趣味を優先させようと自己中心的になりすぎると、会社や仕事などやるべき事を全うしない無責任な人の集まりになってしまいますので、やるべき仕事もしっかりとこなして、さらにそのような仕事や会社生活を通して個人として成長し、仕事や成果に見合う報酬を頂いて、仕事も私生活も調和しながら充実した生活を送っていく、それがワークライフバランスの調和ということになるかと思います。
日本社会全体が早く、各個人や各企業での働き方を是正して、それこそ生き方さえも見直せるようになれば、各個人が自分の生活を重視しつつ仕事もしっかりこなしながら、各個人がワークライフバランスの充実したライフスタイルを送っていけるような社会になるのではないでしょうか。
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